4月17日の朝刊で大きく紹介された岩手県大槌町の今昔を対比した写真は、奇しくも切り絵作家の吉田路子さんの大槌での朗読や作品の展示のお世話役を一手に引き受けてくださった松崎ご夫妻の御子息が広島から帰郷して撮られたものでした。
思い出深い場所にレンズを向けた写真は理屈抜きに何かを語りかけてきます。
この奇遇ともいえる御縁を大切に生かすことが出来たら、と今回の写真展を企画させていただきました。
報道写真ではなく、「家族の記録を残すため」に撮られた写真に接していただくことが、これから先長い歳月をかけてなされる東北の復興へ、より皆様の心を寄せていただく原動力となり、また警鐘として、災害に対する備えを今一度思い起こしてみる良い機会にしていただければ幸いです。
今回は地元の写真家、岡村博文さんの御好意で、震災以前の三陸海岸各地の美しい風景もあわせて展示致します。
いつの日にか、このかけがえのない景色が再び蘇ることを願って。
写真は約20点。 写真監修は岡村博文氏。
岡村さんはカメラマンの自分に何かできることがあればと御協力下さいました。
岡村さんの写真は8点です。
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