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Taruliisa Warsta



タルリーサ ヴァルスタ
私は1947年にヘルシンキで生まれました。
学歴は修士号修得、専攻はフィンランド語。

創作生活期間−30年近く− ずっとオウル市に住んでいました。

家族には子供が三人います。生まれつき、手の負えないほどくよくよ悩むタイプの私は、自分が創った絵の世界にいるのを快く感じます。

そこには人生の最も大切な事柄があるのです。
喜び・調和・軽快さ、そして美しさ。
フィンランドの風景がファンタジーの世界に混ざり、大事なことは夜に起こります。

セリグラフィーをシルクプリント方式で創作。
染色用の切り口を開けた型紙を使います。本当に微妙なひとつの点も、とても細かい一本の線も元々は型紙に入れた切り口なのです。
一色毎に一枚の型紙があります。つまり絵は一つ一つ色を重ねて生まれるのです。
それぞれの作品の絵に平均14色から20色あるので、プリントするのに何日もかかります。
作品の絵は土佐和紙とライスペーパーにプリントします。
私の作品があなたに喜びをもたらすことを願っています。

 
<INVITATION.>
風の巣をオープンするきっかけともなった、フィンランドの女性アーティスト、タルリーサ・ヴァルスタは昨年夏、残念ながら癌のためその一生を閉じました。
長年にわたる療養生活でしたが、その晩年は孫の成長を楽しみに過ごす穏やかな毎日だったといいます。
神戸の震災復興館の展示でも被災した皆さんを元気づけた、フィンランドの自然や生き物を優しいまなざしで表現した柔らかな色彩のセリグラフィー作品をお届けします。

<タルリーサ・ヴァルスタ プロフィール> 1947年〜2012年
フィンランド、ヘルシンキ生まれ。フィンランド大学では文学を専攻。
地方の新聞記者を経て結婚後、子供たちの枕カバーにステンシルで模様をつけたのをきっかけに描く喜びに目覚め、フィンランド北部のオウル市にある自宅を拠点に創作活動を始める。
家族はすでに独立した一男二女とご主人のユハ二さん。

<セリグラフィー作品のできるまで>
まず、色ごとに紙の図案を用意。
次に鋭い手術用のナイフで色をつける部分を切り取って型紙を製作。
そののち、一枚ずつシルクプリント方式で色を重ねる事で作品が生まれる。
忍耐と集中力のいる作業であるが彼女はその過程を「瞑想的」と言い、落ち着きと静けさと調和をもたらすものと大切にしていた。

(2013.06.29)



プロフィール/略歴
1947  フィンランドヘルシンキ生まれ 
1978 ヘルシンキ大学フィンランド学部卒業
1978-1983 地方記者を経てプロとして独立
1993 老舗のストックマンデパートと提携
1994 北海道で製作実演作品展
1995 ヘンシンキのアートショップ“Helsky”と契約
1996 童話絵本挿絵製作にてフィンランド政府助成金を受ける
観光都市ハメリンナにて作品展開催
福山リーデン・ブラウパブ内に常設ギャラリー開催
1997  フィンランド建国80周年協賛として広島県7ケ所で個展
1998  童話絵本製作に北部オストロボスニア文化基金授与される
神戸震災復興館・宝塚市図書館・NHK広島放送局で個展
広島アンデルセン展
大阪駅“セルウィスギャラリー”にて読売新聞・読売テレビ・JR西日本主催で個展開催
フィンランドで童話絵本処女作“ヌップとウァルデマルとキルト”が出版される
1999  フィンランド北部オウル市の美術博物館を1年半かけての巡回展
ミッケレ第5回イラストレーション展で第三位受賞
世羅町図書館で絵本原画展
横浜高島屋個展
2000 あかね書房より稲垣美晴訳による日本語版「子うさぎヌップのふわふわふとん」出版
日版推薦図書、山梨県夏休み推薦図書に選ばれる
イトーヨーカ堂福山店 こども図書館にて絵本原画展
  世羅町2000交流まつりフィンランド展にて絵本原画展
  スウェーデン・ストックホルムにて個展
2003 TAMMI社(フィンランド)より「泣き出した王女様」出版
2007 TAMMI社より「ねむり姫(グリム童話より)」出版
   

展示内容
 風の巣オープン15周年記念 フィンランドからの風 
タルリーサ・ヴァルスタ絵本原画展
 2016年4月8日(金)〜4月26日(火)
  <後援 フィンランド大使館>  

今までに出版された3冊の絵本の原画を中心に、初期の作品、脂の乗り切った繊細な作品など約30点を展示。
会場はサンタフェプレイス。   −入場料200円−

お城のお姫さまは、 なんでも買ってもらえる贅沢な暮らしに満たされず、「ぜったいに飽きないもの」をほしがる。
森の中の小屋に住んで、りんごの木を大切に育てている少年。
ふたりがりんごの木の下で出逢うとき、物語が始まります。
お姫さまは「この世にたったひとつしかなくて、毎日わたしを必要としてくれる、そういうものがほしいのよ」
でもそれは、押しつけられて得るものでも、力ずくで手に入るものでもありません。

−タルリーサの第2作目−
印刷の世界では見慣れない、木綿に描いたような風合いが、素朴なしゃれつけを放っていて、必見!

   (2作目の絵本:王女様が泣き出した時

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